院内感染を防ぐ方法と予約制度の効果について
目次
院内感染を防ぐために医療機関は工夫を凝らしている
院内感染を防ぐことは病院にとって大変重要な課題のひとつです。
インフルエンザに代表される感染症は、人が多く集まる場所で、換気が悪く、他の人との距離が近い場合、感染が広がる可能性が高くなります。 これらは3つの密で「3密」と言われますが、この「3密」を避けることが非常に重要です。
その点病院は、待合室などで人との距離が取りづらく、どうしても密集した状態になりがちです。 また医師や看護師と会話する必要があるため、距離も近くなってしまいます。 つまり感染リスクが高い場所とも言えるのです。 とくに「内科」「小児科」「耳鼻科」は、ほかの患者にうつす可能性もあるため院内感染対策が重要になってきます。
病院の感染予防は義務づけられている
院内感染が発生することで、病院を信頼して治療しに来てくれる患者さんに不安を与えてしまう可能性があります。 その結果、今まで築いてきた信頼関係が崩れてしまうこともあるでしょう。 また感染予防の不備を指摘されることで、その病院の損失が大きくなることも考えられます。 そのため各病院ではいかに院内感染を防ぐか、真剣な取り組みが行われています。
対策は厚生省のガイドラインに沿って行われる
標準的な感染予防策は、厚生労働省のガイドラインに沿って行われています。 院内感染の対策は、病院に来ている患者さんに対する予防策だけでなく、特定の病原菌の感染を防ぐことも含まれます。
感染源としては患者の血液や嘔吐物、排泄物などです。 これらの感染源に触れることで感染を拡大させないために、手袋やマスク、エプロンやゴーグル等を着用します。 また診察前にはアルコールなどでしっかりと消毒を行わなければなりません。
さらに感染経路別に対策を講じる必要もあります。 感染経路としては飛沫感染、空気感染、接触感染の3つが考えられます。 患者のせきやくしゃみによって感染する飛沫感染に対しては、マスクを着用するのが有効です。
またせきやくしゃみで空気中に飛び散ったあとも、空気中で病原性を保つ細菌やウイルスもあります。
この細菌やウイルスを吸い込むことで、感染するのが空気感染です。 この空気感染に対しては、特殊なフィルターで作られるN95マスクを着用し、マスクの周りから空気が漏れることを極力防ぐようにします。
感染者に接触することで感染する接触感染に対しては、手袋やガウンを装着することで予防します。
サーベイランスで感染症の動向を掴む
感染症を防ぐには、サーベイランス(注意深く監視すること)によって感染症の動向を把握しなければなりません。 市中感染症サーベイランスにより、感染症の流行状況を把握することで、病院側でも流行している感染症の可能性を考慮した診察ができます。
院内感染症サーベイランスとしては、手術部位の感染症や医療器具関連の感染症が対象になります。 いち早く院内感染の可能性を察知することで対応が素早く行えるため、さらなる感染拡大を防ぐことができます。 このように感染症の動向を監視することもまた院内感染防止につながります。
病院で行われている主な感染予防方法
先ほどまで病院で行われる標準的な感染予防の取り組みについて説明してきましたが、ここでは具体的な取り組みについて説明します。
導入の際に気をつけたいポイントについて見ていきましょう。
接触予防
体温計やドアノブといった共用で使用する機器への消毒を実施することで、感染が広がることを防ぎます。 また医療スタッフは手袋やガウンを着用し、消毒を頻繁に行います。
体調がすぐれない方の検査は避ける
感染予防の観点から、患者さんにも協力してもらう必要があります。 たとえば診察でなく検査の場合は日程を変更してもらいます。
待合室の制限
混み合う時間になると、どうしても密の状態は避けられなくなります。 そのため待合室の人数が一定数をオーバーする場合は、患者さんや付き添いの方に車や外で待ってもらうように呼びかける必要があります。
院内消毒
院内の消毒を定期的に行う必要もあります。 午前、午後の診療前に行っているところが多いです。
予約の推奨
院内感染防止を目的として予約を推奨することも必要です。 インターネットや電話で予約することで、患者さんは自分の診療時間に合わせて来院すれば良くなります。 その結果、待合室が患者さんで混み合う事態を防げます。
まとめ
院内感染を防ぐために、病院としては感染経路別の対策だけでなく、院内が密の状態にならないように工夫しています。 とくに待合室が感染経路になりやすいため、予約制度の導入によって院内感染のリスクを下げられるでしょう。 院内感染のリスクが下がることは、スタッフのストレスケアにもつながります。
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